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自分のために生きる道をイギリスで探します


by annejour

すごいトレイシの一日

 私が不動産屋や次の家の下見で遅く帰るともうトレイシは恒例のマラソンにでかける準備をしていた。いつもの友達はもう来て待っていたが、託児の子のお迎えがないので出かけられないようだ。保育時間6時を15分ほど過ぎていた。それからすぐにホットミルクを持って現れ、“kデイナー私はエクササイズに出かけるから”と下から声をかけてきた。降りていくと玄関を出るところで、その友達が“あなた細いわね”と私のウェストを触り、自分のウェストを摘まんで見せた。“私、お肉たっぷりついてるよ”と言ったがが二人は笑いながら出かけていった。トレイシは6時に起きると私が起きているか確かめ、起きていないと電気をつけ、台所に行ってお湯を沸かし、簡単な朝食を持って自室に行きテレビを見ながら食べているようだ。その間に私が起きて朝食を準備する。6時半になるとメイスンを起こし、朝食の支度をメイスンとし、彼が食べている間に家中の拭き掃除と掃除機をかける。7時25分には一番の子が親に連れられてやってくる。それが6時まで続き、私が帰ってくると、それがどんな時間でもちょっとした飲み物や時にはお菓子を持って私の部屋に来てくれる。夕食は普段この家はバラバラだが、大抵私が食べている時は側についていて“学校はどうだった?”等色々話かけてくる。 寝る前には必ず私の部屋をのぞき、“宿題がたくさんあるから大変だ”等、声をかけてくる。こうした機会に私は宿題や勉強をみてもらうわけだ。
今日は“k今日は32分で走ってこれたよ”とマラソンから帰った姿で私の部屋を覗いた。“すごいね、新記録だね”と答える“そう、レコードだよ。私シャワーにいくね”と笑って消えた。いつもならこれで終わりだが、今日はシャワーから出てくると掃除機を取り出し、家中の大掃除を始めた。とても落ち着いて勉強どころではな。“どうしたの”と聞くと、“マイクが夜勤で、明日朝帰ってきて寝るから、朝、音をたてるわけに行かないから今やっているところだ”と答えた。
トレイシはすごいと思う。金には日曜朝まで孫を預かり、しょっちゅう訪問してくる大家族の面倒をみている。そしてすごいのは、いつも笑顔を絶やしたことがないことだ。しかし、彼女の笑顔を支えているのもこの大家族だと思った。彼女を信頼し、彼女にいつも笑顔で接し、だんなも子供も時には彼女の仕事を手伝っている。彼女の大変さをよくわかっているようだ。
私が働いていた職場は女ばかりで共働きも多かったが、彼女たちから聞く話は、夫も家族もたとえ働いていても彼女たちがやるのはあたりまえだと思っていることだ。我が家もそうだったが足りないことへの不満は誰もが言うがその大変さを理解し、応援し励ますものはいない。いつも笑顔でいられるわけがない。しかし、日本の彼女たちもトレイシに負けず頑張っている女性ばかりだった。
そんなでトレイシの寝る時間は早く、普通の日は9時には家中がシンとしてしまい、テレビの音はもちろん、物音一つたてるのに神経を使うわけだ。私が勉強中彼らはあまり音に神経を使っているようには思えないから、これは少々不公平かと思う“冗談”。
by annejour | 2008-02-06 17:48